もりん爺のブログ

館林市非公認キャラクター「もりん爺」のブログ。茂林寺や茂林寺沼湿原の情報を紹介していきます。

12月の茂林寺沼じゃ

あっという間に年の瀬が迫って来るのう。気づけばもう12月に入ってしもうた。
今年は秋が短かったように感じて爺は少し残念じゃ。紅葉はまだ残っておるが、ものすごい勢いで落葉が積みあがっておるからのう。変化を楽しむよりも、掃き掃除が大変なのじゃ。ゆっくり季節の移り変わりを楽しめなくなるのは寂しいからの、心のゆとりを持ちたいものじゃ。

 

今回はちょっとした報告なのじゃ。

11月29日から30日の2日間で、湿原をボランティアさんたちと綺麗にしてきたのじゃ!ホタルの里の近くでは、陽当たりが良い分植物も良く育つ。夏は木道の上に覆いかぶさり通れなくなることもあるのじゃが、今回はその下でくつろいでいる奴らが目的なのじゃ。

さぁて、今回の敵は!芽生えたてのキショウブ、君に決めたなのじゃ!


在来種のカキツバタは初夏に出てくるのじゃが、外来種キショウブの中には初冬から葉を茂らせる猛者もいる。単純に、早く葉がでればライバル(同系統の種)より早く成長できるからのう。そうすれば日光を全身に浴びることができ、かつライバルは葉の影になってしまい成長しづらくなる。自分は得をしてライバルの邪魔ができる、一挙両得の技なのじゃ。
さらに、成長すればがっちり根を張ってしまい、抜くことがかなり難しくなる。こうやって、外来種はどんどん勢力を増やしていくのじゃな。

しかし、茂林寺沼ではそう上手くいかせないわい!
小さな株の時に抜取り作業を行うことで今後の成長機会を無くし!今の時期にカキツバタはいないから在来種との見分けもばっちりわかる!爺がいるうちは大きな顔はできないと思え!こんな小さな葉なんぞすぐに…あれ、なんか絡まって、というかがっちり組み合っておるのう。む、こんなに力がいるなんて聞いてない…あ、腰が……。

 

と、いうわけでキショウブの抜き取り作業じゃ。雨があったせいか水位が高くなっていてのう。ずぶずぶと股下まで沼に入ってしまいそうな足場の中、板など駆使して頑張ってくださったのじゃ。

 

上に出ている部分は小さくとも、根はかなり太いものもあったぞい。抜くのも一苦労じゃが、運ぶのも一苦労じゃ。これが大根や人参ならよかったのじゃが。

これが成果じゃ!


いやあ……修羅場じゃったのう……。

2枚目の写真、手前側の茶色い土に見える部分は、ほぼ沼なのじゃ。ここはキショウブや葦の根が浮島のように張っておってな、それが地面のような役割になっている。つまりそれを抜いてしまえば、足が一気に落ちてしまう底なし沼のような体験が……。

幸い怪我などもなく、キショウブを撤去できたのじゃ。今年の春にカキツバタを植えたところも、藪のようになっていたからのう。今の時期に覆いかぶさる植物をどかすことで、種に日光を届けることができるのじゃ。
手伝ってくださった皆様、ありがとうございましたなのじゃ!

そろそろ本格的に寒くなりそうじゃからの、散歩してくださる皆さんも体調には十分気をつけてくださいなのじゃ!